不動明王さま
ファンが多い仏様です。
名前は聞いたことあるっていう方も多いのでは。
さて、このお不動様は酉年の守り本尊とされていて
今年は酉年ですので、関東三十六不動めぐりもそれで
この酉年限定の散華(さんげ)やシールがもらえます。
なぜ酉年の守り本尊かというと、
不動明王様は背中に炎を背負ってますよね。
その炎の中に「カルラ」っていう鳥が奇数ひそんでいるのです。
今後お不動様にお会いした時に探してみてください。
ではこのお不動様ってどんな仏様なのか?
結構知ってるようで知らないですよね。
不動明王様は真言宗、天台宗でよく出てくる仏様で
密教の教義の中に出てこられます。
ちなみに密教というのは、真言密教と天台密教の2つしかありません。
他の宗派には密教という教えはないのですね。
真言宗では、お不動様は大日如来の化身と決まっています。
大日如来が働きによってお不動様に変身するイメージです。
だからご法号を唱えるときには
「南無大日大聖不動明王」(なむだいにちだいしょうふどうみょうおう)
って唱えます。
さて、右手に「剣」を持っていますね。
この「剣」は何のために持っているかご存知ですか?
この「剣」は「利剣」とか「法剣」といいまして、
仏様の智慧を現すものなのです。
私達という人間はすぐに「曲がってしまいます」
邪な事も考えちゃうし、楽すること、ズルすること
棚からぼたもちはないか。。。とか(笑)
そういう風に曲がってしまうのが「人間の性(サガ)」
でもこのお不動様にお会いすることで、その「曲がっている心」を
ビシバシっと切ってくださる剣なのです。
「あの人ムカつくこと言われた、なんであいつにいわれきゃいけないの・・目障り」
と思っていたとしても、お不動様にあったらビシバシ!!です。
そうすると
「あの人が言ってくれたおかげで、なにくそーって頑張ることができた。ありがたい」
という風にものの捉え方が変わるんですね。
そういう風に、仏様の智慧で私達の心をまっすぐに戻してもらうことが
お不動様にお会いする上で頂けるご利益です。
そして巡礼をする意味は、お参りしているときにはまっすぐになっていた心が
また日常に戻るとすぐゴムパッチンのように曲がってきてしまいます。
それを何度も何箇所もお参りしてお不動様に会ううちに、まっすぐがスタンダードになる
そのために巡礼をするわけです。
だからいくらお参りしてもお参りしても、全くまっすぐに戻す気はないという方は
巡礼などしないほうがいいのかもしれません。
だけど、本来やっぱりまっすぐに生きたいのが人間の本音のはずなんです。
だから、お参りに行ってるときだけじゃなく、
普段の生活でまた曲がってきた心を
まっすぐに戻すことが出来る人になること
が、それこそ巡礼の意義なのですね。
ということで、お不動様の素晴らしいお力の一部だけですが、ご紹介しました。